2013 年2月 26 日

利用者の高齢化に配慮し JR 羽越本線と乗り換え時間に余裕を持たせ、 小学生児童の踏切横断時間も延長。
新型車両を導入し、サイクルトレイン運行も毎日5往復に拡大。

 2013年2月26日 秋田県の第三セクター 由利高原鉄道株式会社(本社 秋田県由利本荘市 矢島町七日町字羽坂21番地2、代表取締役社長 春田啓郎、以下 同鉄道)は、3月16日の時刻改正を発表しました。この時刻改正により利用者の利便性向上を図ります。

同鉄道 鳥海山ろく線では、一日あたり14往復の定期列車を運行しており、通学・通院ならびに観光客の輸送にあたっています。従来より一部の列車に秋田おばこ姿の列車アテンダントが乗務し、観光案内のみならず高齢者の乗降補助や案内などのホスピタリティを充実させてきました。しかしながら、JR線との接続駅である羽後本荘駅にエレベータやエスカレーターが無いため、「乗り換え時間に余裕が欲しい」という要望があがり、今回の改正により改善されました。また、前郷駅の踏切を小学生児童が横断する時間にも配慮がされ、安全性を高めました。

さらに、昨年が土日祝日の2往復の運行であったサイクルトレインを期間中すべての曜日の1日5往復に拡大し、運行期間も3月30日より11月24日までと延長しました。サイクルトレインは無料にて列車内に自転車を持ち込む事ができます。駅からの足となる路線バスが廃止される中、自転車との連携を高めて利便性を高める作戦です。

これに加え、3月21日より昨年に引き続き新型車両YR3000形が1両増え、旧型車両との置き換えが行われます。これにより、車いすへの対応が改善すると共に、冬期の運行安定性が高まり、燃費の向上やメンテナンスのコスト削減、快適性の向上などの効果が見込まれます。

同鉄道は、沿線の過疎高齢化が進み定期客が減少する中、地域の足を守るために赤字の縮小が求められています。2011年 公募で就任した春田啓郎社長は「地域活性化とローカル線の経営健全化は一体」との考えのもと、地域外より観光客を呼び込み、地場産品の販売を立ち上げてきました。今回の時刻改正は、厳しい経営情況であっても地域の活性化のためにはコストを増やさない範囲でサービスレベルと安全性の向上を図るべきという考えにより、定期列車の減便などを行わず、より利用者に寄り添った改善を図ったものです。社長の春田啓郎は「今回の改正は大きな物ではありませんが、利用者の皆様への配慮を高める事ができました。より使いやすくなった鳥海山ろく線をぜひご利用下さい」と言います。

以上

由利高原鉄道とは

由利高原鉄道(鳥海山ろく線)は昭和60年 第一次廃止対象線区であった国鉄矢島線を引き継ぐ第三セクター鉄道として誕生しました。日本海に面する秋田県由利本荘市の羽後本荘駅から鳥海山の麓である矢島駅までの全長23.0kmの路線で、地域の方々からは公募で決まった「おばこ号」の愛称で親しまれています。観光客からは東北屈指の名山「鳥海山」を仰ぎながら、美田地帯を子吉川に沿って走る素朴で懐かしい車窓と、秋田おばこ姿のアテンダントが人気です。前郷駅では旅客鉄道としては珍しい「タブレット交換」を見る事もでき、これが本州では残り2線区(全国では3線区)のみとなったため鉄道ファンの注目も集まっています。

報道関係の方のお問い合せ先:

由利高原鉄道株式会社 代表取締役社長 春田啓郎
Tel:0184-56-2736
Fax:0184-56-2850

2013年3月16日改正時刻表

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